【烏丸】図形の移動を考える

小学六年生の皆さんはそろそろ「図形の移動」を学ばれる時期かと思います。

色々な種類の問題がありますが、「求めたい部分を分けたり、大きくとって削ったりして考える」「どこを中心に回転したのか忘れない」この二点を抑えれば、対応できる問題がほとんどです。

では早速、よくある問題を使ってこの二点を確認していきましょう。

問題:対角線ACの長さが10cmの長方形ABCDを点Aを中心に45度回転させたものです。色を付けた部分の面積がいくらになるか求めましょう。

一度は見たことのある問題ですね。では、まず求めたい色を付けた部分をよく見てみましょう。

曲線と直線が混じっていて、一度の計算では求められないことは分かると思います。では、どこからどこを引けば、求める部分になるのか考えてみましょう。図形を一回り大きく取って、要らない部分を削るイメージです。

大きく取った部分にピンクで色をつけてみました。形もそこまで複雑ではないので、面積も求められそうですね。

では、どこを削れば求められるかと言うと

 

この青い部分が要りませんね。ここまで分かれば、式を考えていきましょう。

まず、ピンクの部分をどう計算するかです。CC´の曲線部分が分かりづらければ、「どこを中心に回転したのか」思い出しましょう。そう、この図形はAを中心に回転しています。

ということは、回転の中心…つまり、円の中心はAだと分かります。では、中心AとC´を結んでみましょう。

扇形が見えました。このように、回転の中心と動いた点の軌跡とを結ぶと必ず扇形が作れます。そして、この図形が動いた角度は45度なので、扇形の作る角度も45度です。図でいう、角C´ACの大きさです。

ピンクの部分は、その45度の扇形と三角形で出来ています。面積を求める式を書いてみましょう。

10×10×3.14×45/360 + 6×8×1/2

では、削りたい部分、青い部分の面積はというと

6×8×1/2

ですね。個々に計算せず、ピンクから青を引く式にしましょう。

10×10×3.14×45/360 + 6×8×1/2 – 6×8×1/2

すると、消せる部分があるのが分かるでしょうか。三角形の面積が打消しあっています。このように、回転した図形の面積の問題は、「消せる部分が発生する」ことが多いです。大きい部分、削る部分をそれぞれ計算せず、一つにまとめることを心掛けましょう。

では最後に、残った「10×10×3.14×45/360」の部分を計算して、答えは「39.25cm^2」となります。

いかがでしょうか。図形をパズルのように組み合わせたり、取り除いたりして考えるのが「図形の移動」です。回転の中心がどこかはしっかり抑えながら、パズルだと思って解いてみてください。きっと、前よりも気楽に問題に向かえるはずです。

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