【スタッフのつぶやき】今日は羽田空港開港の日
こんにちは。
天王寺教室の鏡畑です。
本日8/25は羽田空港開港記念日です。
羽田空港の正式名称は「東京国際空港」。
ちなみに成田空港の正式名称は「成田国際空港」ですが、数年前までは「新東京国際空港」でした。
さて、空港になくてはならないものが「滑走路」ですが、滑走路の「呼び方」・「使い方」をご存知でしょうか?
例えば伊丹空港で知られる、大阪国際空港には2本の滑走路があり、テレビなどではA滑走路、B滑走路などと呼ばれますが、乗組員や航空管制官の間ではそうは呼ばれておりません。伊丹にある滑走路は、大きい方のB滑走路が32L/14R、小さい方のA滑走路が32R/14Lと呼ばれております。読み方(32L:スリーツーレフト、14R:ワンフォーライト)
他の空港でも、基本的に滑走路は数字だけか、数字+アルファベットでよばれることがほとんどです。
例:航空管制官からの着陸許可の指示
「All Nippon 546, runway 32L, Cleared to land, wind 160 at 5.」
訳:全日空546便、32Lへの着陸を許可します。風は160°から5ノットです。
そもそもこの数字と、アルファベットの記号はなんなのでしょうか?
実はこの数字、北を360°(0°)とした時どの方向に向かって滑走路が伸びているのかという方位を示しています。
32なら320°、14なら140°という具合に百の位と十の位が数字に採用されています。
また、LとRですが、これは読んで字のごとく右側にある滑走路なのか、左側にある滑走路なのかを表します。
つまり、32Lは320°の方向に向かって伸びた左側の滑走路を表しています。
(滑走路の写真)
なお、32Lの滑走路を反対側から侵入すると使うと14Rになります。
では、なぜ同じ滑走路でも2つの呼び方があるのでしょうか?
これは、滑走路の使い方が大きく関係してきます。
そもそも、飛行機はスピードを上げて相対的に向かい風の中を飛ぶことで揚力を得ます。
向かい風がきつくなればなるほど揚力は増すわけですから、早く進めば進むほど揚力は大きくなります。
当然、スピードが遅くなれば揚力が小さくなり、失速すると揚力がなくなり墜落してしまいます。
着陸時は、必然的にスピードが遅くなっているので、失速して揚力を失うリスクが高くなります。
そこで、向かい風の中を着陸できるように、風向きと逆の方向から離陸・着陸できるように滑走路を使う向きを使い分けているのです。このため、どちらから進入するかを明らかにするため、一つの滑走路には2つの呼び名が付けられているのです。
最近では、座席にあるモニターで離着陸の様子を見ることもできます。
次に飛行機に乗った時には、ぜひ離着陸の様子を見て、滑走路に書かれている数字などを見てみてください。
32Lに進入するJALの777(千里川より)
おまけ1.
伊丹空港には通称「千里川」と呼ばれる航空写真の聖地があります。
ここは、ちょうど32Lの端にあり、着陸してくる飛行機が頭上100メートル程度という至近距離を飛んでいきます。
休みの日になれば、大きな望遠レンズを持った航空写真家やアマチュアカメラマン(鏡畑もいるかも・・・)、カップル、家族連れでにぎわいます。
現在は、コロナの影響で飛行機の便数が減っており、少しさみしい様子の千里川ですが、早くいつも通りになるといいですね。
32Lに着陸するJALの767。こんな近くを飛びます。(千里川より)
少しフェンスが入り込んでますが、人工物を一切入れずに撮ることもできます(千里川より)
ほぼ、北向きに進入するので夕焼けの時はボディもきれいな夕焼け色に。
おまけ2
夜の空港をご覧になられたことがあるでしょうか?
滑走路への進入灯や誘導灯、PAPIに終端灯といった様々な灯りのともる空港は、昼間とはまた違った幻想的な世界を見せてくれます。
千里川より32Lを。手前の黄色い明かりは進入灯、緑が滑走路末端灯。
伊丹スカイパークより