【スタッフのつぶやき】西高東低の冬型の気圧配置
こんにちは。
天王寺教室の鏡畑です。
今年もあと2週間を切り、冬の到来を感じている日々この頃です。
さて、冬と言えば蟹、牡蠣、鍋と連想されるものがたくさんあると思いますが、その中で皆さんが一度は聞いたことがあるフレーズが「西高東低の冬型の気圧配置」でしょう。
日本の西に高気圧、東に低気圧がいる気圧配置のことを指しますが、なぜ冬になるとこの気圧配置になることが多いのでしょうか?
物体1gの温度を1℃(K)上げるために必要な熱量のことを比熱(ひねつ)と言います。
比熱は一般に「水は大きく」「大地は小さく」大陸より海の方が冷めにくく、温まりにくいのです。
このため、冬になると海は一定の温度を保っているのですが、大陸はどんどん温度が下がり、相対的に海より陸地のほうが冷たくなります。このため大陸では下降気流、海洋では上昇気流が発生しやすくなり、大陸には高気圧、海洋には低気圧が発達しやすくなります。
このため、ユーラシア大陸東端に位置する日本列島では、大陸のある西側に高気圧、海洋のある東川に低気圧が発達しやすくなるのです。
それだけなら、ただ東側のほうが天気が悪いだけなのですが、日本列島の地理的要因がさらなる冬らしさをもたらします。
日本列島の北側には日本海があります。日本海には南から暖流である対馬海流が流れ込んでいるため、冬場は比較的暖かい海となっています。先ほども述べた通り、海は比熱が大きいので、冬になってもあまり冷めません。
この日本海をシベリアから吹き出す、冷たい乾いた北風が日本列島に向かって吹く際に、大量の水蒸気を含んだ空気に変わり、大変湿った雲を作り出します。これが冬場日本海に発生する筋状の雲です。
湿った雲が、山陰から北陸・東北にかけて連なる山地にぶつかると雪を降らせます。
しかも海水は大量にあるため、強い北風が吹きこめばずっと雲が発生し、ずっと雪が降り続けることになります。
これが、日本海側を世界有数の豪雪地帯になっている大きな要因です。
また、大量の雪を降らせた後は乾燥した空気になりますから、山を越えた太平洋側では降水量が少なくなります。
これもフェーン現象の一種。
冬場、大阪で雨があまり降らない理由ですね。
皆さんも「スベらないように」一日一日、一歩一歩を大切に歩んでいきましょう。
2018年2月豪雪時の石川県金沢市 湯涌温泉
2018年2月豪雪時の石川県七尾市にある西岸駅
蒸し牡蠣美味しいです。